2014年1月20日月曜日

戦場の絆

ナツメさんに、調布映画祭の招待枠で俺を入れることができるから30分ほどの新作を撮るよう勧められたが、完成したばかりの75分作品は完成までに一年ほどかかったのに、それの期間は一、二ヶ月ほどしかなかったので、えー無理やし、75作品を短く編集するならまだしも、と、思っていたが、富井と泊まりで相談するうち、簡単に撮れる作品のアイディアを出すことができた。
それは、富井と漫画として書いていていたが下書きだけで終わらせてしまった、ゲーセンの話である。ほぼ1シーンなので撮影を一日で終わらせられることができ、期限にも間に合う。
ゲーセンに来て楽しんでいる、ごく一般の人たち。それを見ている太ったメガネのオタクだけは「なんだこいつらは、何しにゲーセンに来ているんだ」と、心の中で一人、熱く長く語っている。オタクは、「ガンダム 戦場の絆」というアーケードゲームを模したゲームのプレイヤーである。チャラついたやつらに我慢できなくなったオタクは、とうとう誰にでもなく「遊びじゃねぇんだよ!」と大声でキレる。「ここゲーセンだぞ、、、」と、つぶやくまわりの一般客。ここまで、ストーリーの割りにまあまあ長いのであるが、富井のマンガで書いたセリフが非常におもしろく、そのまま使ってもなんら問題ない。既に完璧な原作がある。そこからオチとして、その後ゲーセン内で人々が熱中し、そして風化し、人類がほぼいなくなった世界で、少年アルベルトが小動物と砂漠の世界を放浪するという、何の話だよ!という、いわゆる青汁のCMかよ!パターンである。
キャストも俺の中ではなんとなく決まった。ただ、撮影自体は短期間で終わるにしても、撮影場所を探すのが難しすぎる。そして、ゲームそのものの画面の映像はフルCGでなくてはならない。このために、そしてアカルイミライの為に、自分はCGソフトを4万円ぐらいで買うことにした。全く使いこなせなかった。もんのすげ難しく、既に形作られたサンプルでさえも少し動かすのにかなりの手間を要し、一日使ってもうまく動かせないほどの難しさだったので、これは俺は、思いっきり4万をどぶに捨てたことに気付いた。なぜ体験版で試さなかったのか。4万円あれば何が体験出来たのだろうか。かつて友人が3万8千円の風俗に行ったことがあると言っていた。それは、オリジナルAVを撮れるという特殊な風俗店である。マンキツバイトのバイトリーダーのお勧めであった。冬の訪れを早足に知らせてくれる風が漂う五反田の風俗街、から外れた、とあるマンションに、友人は漂っていた。その一室のドアを開けると、一見クリエーター風のおじさんが「この店はどうやって知りましたか?」と、凛として立っていた。その質問は、このドアがある種のブルジョアジー特権を必要とする検問であるということを匂わせた。「とある人物に薦められて」と告げると「紹介ですね」と、スムーズに中に入ることが出来た。そんなに重要な質問ではなかったようだ。言われるがまま免許証を渡しコピーを取られ、誓約書に署名とサインをした。その紙片には「この映像を他人に見せた場合、百万円支払います」という旨が記されていた。そしてホテルを紹介され、一人で照明をフルにしてカメラのダイヤルをフィルム風に撮影できる24Pというモードに、合わせる。その間に女が、ドアの前にやってきた。ドアが叩かれ、女は新しく出来た検問を突破し部屋に招き入れられた。彼女は26歳ほどの美人女性であったので、簡単に通過することができたのだ。そして自分は、カメラを手にしてめちゃくちゃに気持ちよく(※個人の感想です)セックスしたのである。
このブログは五反田 スタジオヌードの提供でお送りいたしました。

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